「注文住宅を考えているけれど、いまいち何にいくらお金が必要かわからない」
注文住宅にかかる費用について、上記のように悩んだことはありませんか。
注文住宅は、分譲住宅と違い総額が不明瞭なので、かかる費用がわかりづらいのです。
特に、諸費用は項目がいくつもあり、わかりづらいという声をよく聞きます
なかには、思わぬ費用がかかり、予算が足りないというトラブルに発展することも・・・。
本記事では、注文住宅の費用でかかる諸費用について、ご紹介いたします。
読み終わる頃には、費用についての悩みが少なからず解決していることでしょう。
注文住宅にかかる諸費用とは?
諸費用とは、土地、建物(本体工事)以外にかかる付随コストのことをいいます。
例えば、土地を購入するとき、土地仲介業者に支払う仲介手数料は諸費用です。
注文住宅を建築するとき、購入した土地に水道などのライフラインが引き込まれていない場合があります。
これらを引き込むためには費用がかかり、これらも諸費用に含まれるのです。
さらに、家を建てる際は、ほとんどの方が住宅ローンを借り入れます。
住宅ローン借り入れのためには、金融機関に保証料を支払いますが、これも諸費用のひとつです。
このように、諸費用にはさまざまな項目があり、一般的に総額の10%ほどをみておくと安心でしょう。
例えば、総額が5,000万円の注文住宅では500万円ほどの諸費用がかかるのです。
注文住宅でよく聞く諸費用の内訳を紹介
では、諸費用には、どのような項目があるのでしょうか。
早速、諸費用の内訳についてみていきましょう。
諸費用には、土地購入時、建物建築時、住宅ローン借り入れ時にかかるものがあります。
土地購入時に伴う諸費用
土地購入時にかかる諸費用は、以下の通りで、代表的なものは仲介手数料や所有権移転登記費です。
仲介手数料
土地を購入するときに土地仲介業者に支払う報酬のことをいいます。
仲介手数料は、法律で上限額が定められており、以下の式で算出できます。
・(土地金額)200万円以下の場合 土地価格×5%
例えば、200万円で販売されている土地の仲介手数料は、10万円です
・(土地金額)200万円以上〜400万円以下の場合 土地価格×4%+2万円
例えば、400万円で販売されている土地の仲介手数料は、18万円です
・(土地金額)400万円以上の場合 土地価格×3%+6万円
例えば、1,000万円で販売されている土地の仲介手数料は、36万円です
工務店やハウスメーカーが販売しているような自社分譲地とよばれる土地については、仲介手数料がかからない場合もあります。
印紙税
契約書のような一定の課税文書にかかる国税です。
通常、収入印紙に割印を押印することで納税となります。
契約書に記載されている金額によって納税額が異なり、金額が高額であるほど印紙税も高額になります。
例えば、土地購入時、契約書に記載されている土地価格が1,000万円であれば、1万円の印紙税を支払います。
契約時期によっては、軽減措置により印紙税が軽減できる可能性があります。
固定資産税清算金
毎年、1月1日時点での土地所有者に対して固定資産税が、市街化区域内の土地であれば、都市計画税が課税されます。
一般的に、土地購入にあたり、所有者と購入者はそれぞれが土地を所有していた日数に応じて税金を負担し合うことが慣例です。
これを固定資産税清算金といいます。
例えば、6月1日に土地の所有権が購入者に移るとします。
このケースでは、1月1日〜5月31日までの固定資産税を所有者が、6月1日〜12月31日までの固定資産税を購入者が支払うのです。
所有権移転登記費
土地の所有権を新たな購入者に移すための費用で、法務局で登記を行います。
所有権を主張できなければ、万が一のトラブルのときに不利になってしまうため、必ず行いましょう。
登記時には登録免許税と司法書士への報酬を支払わなければいけません。
建物建築時に伴う諸費用
建物についても土地と同じように印紙税や所有権登記費用などがかかります。
建物ならではの諸費用は以下の通りです。
ライフライン引き込み工事
水道管やガス管など、ライフラインを敷地内に引き込むための費用です。
通常、ライフライン本管は、前面道路までは引き込まれていますが、敷地内までは、引き込まれていません。
引き込みにかかる費用については、土地形状や道路のどこまで本管が通っているかなどのさまざまな要因に影響されるので、建築会社に確認しておくと安心でしょう。
地盤補強工事費
地盤が軟弱であった場合、建物の水平性を保つためにかかる費用です。
いくら強固な建物でも、それを支える地盤が軟弱であれば建物の水平性を保つことはできません。
購入した土地の地盤が軟弱だった場合は地盤改良をする必要がありますが、これにはおよそ数10万円~場合によっては100万円以上の費用がかかります。
調査をしてみないと費用が確定しないので、早めに調査をするか、事前に予算に組み込んでおくようにしましょう。
地鎮祭
工事をはじめる前に、工事の安全を祈願する祭事にかかる費用です。
地鎮祭には、お供物を用意するほか、神主への謝礼金を用意する必要があります。
謝礼金は特に決まりはありませんが3〜5万円ほどが相場です。
住宅ローン借り入れ時にかかる諸費用
住宅ローン借り入れ時にも以下のような諸費用が発生します。
金融機関や借り入れる金額によっては、100万円以上の費用がかかる場合もあるので、事前に予算に組み込みましょう。
保証料
住宅ローン借り入れ時に、保証会社へ支払う費用です。
住宅ローンには、借り手がローンを返済できなくなったときには保証会社が代わりにローンを返済する仕組みがあります。
この保証契約を結ぶときにかかる手数料が保証料です。
例えば、4,000万円のローンを借り入れると、およそ80万円の保証料がかかるのです。
火災保険
ローン返済中の災害に備えて加入する保険です。
万が一の時のリスク回避のために金融機関から加入を求められます。
費用については、保険内容や建物の構造によっても違うので、保険会社に確認してみるといいでしょう。
抵当権設定費用
土地や建物を担保に入れるためにかかる費用です。
借り手が住宅ローンの返済ができなくなったときに備え、土地や建物は担保にいれられます。
登記するためには、登録免許税と司法書士への報酬が必要となり、登記費用はローンの借入額が多いほど高額になります。
諸費用は住宅ローンで借りられるのか?
以上のように、注文住宅を建てるためにはさまざま諸費用がかかりますが、
「そんなに手持ちの現金がないけれど、諸費用って住宅ローンで借りられるの?」といった疑問を持った方も多いのではないでしょうか。
結論としては、金融機関によっては、諸費用も合わせて借り入れ可能なところもあります。
ですが、「諸費用の借り入れはの上限は総額の5%」「保証料は借りられない」など、金融機関によって条件が異なります。
預貯金からいくらまでなら現金で諸費用を支払えるのかをシミュレーションし、足りない分を借り入れるという方法がベターでしょう。
注文住宅購入にかかる諸費用のまとめ
以上、注文住宅購入にかかる諸費用についてご紹介いたしました。
注文住宅には、さまざまな諸費用が発生します。
なかには、100万円以上かかるような諸費用もあるので、事前に予算に組み込んでおくと安心でしょう。
地域や建築する土地によって、諸費用の項目が違ってきますので、建築をお願いする業者に事前に確認しておきましょう!