注文住宅の予算と年収の関係を解説!無理のない予算の決め方は?

WRITER 荒木 宗誠

2021/02/27

こんにちは、SALAD HOMEのデザイン部の荒木 宗誠(あらき しゅうせい)です。


国土交通省が2019年度に実施した住宅市場動向調査によると、注文住宅の建築費の全国平均は3,235万円だそうです。
この建築費に土地の購入資金まで加味した金額の全国平均は4,615万円、三大都市圏ではさらに金額が上がり5,085万円にもなります。
これら建築費はあなたの年収と密接な関係があります。
では具体的にどのような関係があるのかについて今回はご紹介していきます。

みんな年収の何倍の金額を注文住宅に使っているの?

住宅金融支援機構が調査した、フラット35の利用者を対象とした注文住宅の「年収倍率」のデータがあります。
年収倍率とは、住宅取得資金をご夫婦の収入を合わせた金額(世帯年収)で割って算出された数値で、、この数値が年収の何倍の金額を住宅購入に充てているかの目安になります。
2018年度の全国平均は、建物のみの場合は世帯年収の6.5倍、土地購入+注文住宅建築の場合は7.2倍となっています。

住宅ローン

住宅金融支援機構のHPはこちらから

頭金の目安は?

住宅を購入する際には、多くの方が住宅ローンを利用しますが、家を取得するための資金を全て住宅ローンで賄うのか、それとも頭金をある程度用意したいのか、しっかりと判断する必要があります。
一般的に頭金の目安は「物件価格の20%」(仮に頭金を800万円にした場合、ローン総額は3,200万円となります)と言われていますが、最低限の頭金で住宅ローンを組むことができる金融機関もあります。自分たちの家計などの状況を考えて、頭金にいくら入れるのかを判断することも重要です。
頭金を入れずにフルローンで計画する場合、融資額が増えることで返済負担が大きくなります。
住宅を購入する際の費用は、土地+建物(住宅の場合)だけではありません。住宅ローンを利用する際には、管理費や火災保険料などの諸費用も必要になりますので、これらの費用を借入額に含めるのか、頭金とは別に貯金から用意するのかを決めることも大切です。

年収から考えた無理のない予算の組み方

土地購入+注文住宅を計画する際には、都市部と地方で差は出てきますが、全国平均から相場を把握した上で予算の目安を決めることが大切です。
マイホームにかかる金額は「購入時にかかった金額(諸経費や頭金)」だけではなく「購入後にかかった金額(住宅ローンやメンテナンス費用、修繕費用)」もあります。
そのため、住宅ローンを組んだあとの暮らしも考えながら、予算組みをすることが大切です。ファイナンシャルプランナーにライフプランの依頼をしてみるのもおすすめです。

まずは住宅ローンの借入金額を決める

借入金額を決める際にはどれくらいの自己資金を入れて、どれだけのお金を手元に残すかを見極める必要があります。
新居に引っ越すためには、引っ越し費用や新たな家具家電などの費用、登記費用や税金など様々な費用がかかります。
そのため、貯金のすべてを購入に充てるのではなく、購入に関わる初期費用や生活費のためのお金を別で考えておくことが大切です。
融資額を決定するためには、金利を元に総支払額を計算する必要がありますが、毎月の返済額を明確にすることが大切です。安定したローン返済を続けるためには、無理のない計画を立てる必要があります。
毎月のローン返済を無理なく行える目安は、一般的に年収の25%を12ヶ月で割った額とされていますが、それぞれの収入状況などで変わってきますので、バランスを見て考えましょう。
過剰な借り入れを防ぐためにも、事前にきちんとした試算をしておくことが大切です。

マイホームにかかる予算

住宅の購入資金限度額を計算する

自己資金と住宅ローンの金額が決まったら、そこから購入価格を決めていきましょう。
しかし、注文住宅を建てながら土地も購入するケースでは、全ての資金を建物に充当することはできません。
土地の購入資金と借入資金を計算して、最終的に建物にかける予算を決める必要があるので注意しましょう。

借入可能額を確認しておこう

金額が決まったら、次に知っておきたいのは、いくらまで借りられるのかということです。
金融機関のホームページで借入可能額のシミュレーションができる場合もあります。
現在の年収と希望する借入期間を入力すると、借入可能額が計算されます。同じ年収であっても、借入可能額は借入期間によって異なりますので、異なる年数を試してみると良いでしょう。
ただし、シミュレーションでの借入可能額はあくまでも目安です。他にも借金がある場合は、正確な借り入れ可能額を計算することはできませんので注意してください。

無理のない予算にするためのコツ

ここまでは予算を考慮した購入金額の決め方について紹介しましたが、ここからは無理のない予算にするためのコツを紹介します。具体的には以下の通りです。

  • 借り入れのタイミングを考えよう
  • 借入可能額いっぱいまで利用するのは危険

ではそれぞれの内容について詳しく紹介しましょう。

借り入れのタイミングを考えよう

住宅ローンの返済を無理なく行うために重要なのは、借入のタイミング(住宅ローンを組んだ年齢)と借入額です。
先に結論を言いますと早めにローンを組み、できるだけ早く返済を開始して返済を終わらせることをお勧めします。
同じ金利の住宅ローンで同じ金額を借りたとしても、返済期間の長さによって月々の返済額が変わってきます。無理なく返済していくためには、早めに住宅ローンを組んだ方が良いでしょう。
返済期間が長ければ長いほど、月々の返済額は低くなります。逆に、年齢が高くなってから返済を始めれば、退職後も返済は続きます。例えば、40歳で35年ローンを組んだ場合、75歳で完済することになります。
定年が65歳の会社に勤めている場合は、定年後10年間は年金や貯金、アルバイトなどで資金調達を行い、住宅ローンの返済をしなければならないことになります。もちろん、退職金を使って一括返済することも可能です。
また、借り手の健康状態もローンの審査には影響します。住宅ローンを組む際には基本的に団体信用生命保険といわれる保険に加入しなければいけませんが、借りる人の年齢が上がると病気のリスクが高まり保険に入れず融資が受けられなかったり、希望の金額を借りられない可能性も高くなります。
このように早めに計画を進めた方が住宅ローンは色々と有利なことがあるため、本気で検討しているのであれば次のステップに進んだ方がいいかもしれません。

マイホームまでのステップ

借入可能額いっぱいまで利用するのは危険

シミュレーションをすると、自分たちが想定している以上に借りられることがあります。ですが可能な限り借入限度額いっぱいまでは借りない方が良いでしょう。もちろん、借りたお金は返済しなければなりません。それ以上の金額を借りて、無理な返済で終わってしまったり、支払いができなくなってせっかくのマイホームを手放すなんてことがないようにしましょう。
ちなみに、住宅ローンの年間返済額(返済負担率)は、一般的には年収の25%以内と言われています。
かり年収500万円の場合、125万円(月10万4千円程度)です。この範囲内に収まる金額を借りることをおすすめします。
特に注文住宅の場合は、住宅の購入代金だけでなく、メンテナンス費用や修繕費用などもかかります。
後々のメンテナンス費用も手元に蓄えておく必要があるのです。少しずつ貯金していく必要があります。
返済に困るほどの金額になってしまわないよう、よく考えてから借入れ額を決めていきましょう。

マイホームを建てた家族

まとめ

今回は注文住宅の予算と年収の関係や、無理のない予算の決め方を紹介してきました。ここまで解説したことを参考にすれば、失敗のないローン利用ができるでしょう。これから注文住宅の建設にチャレンジするつもりなのであれば、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。

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最後までお読みいただきありがとうございました。


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