玄関すっきり!シューズクローゼットを徹底解説します!

WRITER 荒木 宗誠

2024/01/26

住まいへの入り口となる玄関。

家族が気持ちよく足を踏み入れることができる玄関とはどのような玄関なのでしょうか。

また、玄関は家族だけでなくお客様が最初に足を踏み入れる場所でもあることを見落としてはいけません。

それだけに玄関に求められることは、『美しさ』であるといえます。

近年、玄関に靴箱を設けるのではなく、シューズクローゼットを設ける間取りが多いです。

それは玄関に『美しさ』を求めているからです。

家族の人数が多いとその分、靴の数も多くなります。家族みんなが帰宅した後の玄関を見ると脱ぎっぱなしの靴をはじめ、子ども達が屋外で使用したボールやおもちゃ、大きさがあり収納場所に困るベビーカーなどがいつまでも玄関隅に置きっぱなしになってしまいがちです。

これでは美しい玄関とはかけ離れてしまい、生活感であふれ、お客様に与える第一印象も台無しとなってしまいます。

靴やものをきちんと収められる収納力の高いシューズクローゼットを設けておき、美しい玄関を維持しやすくしておく意味でシューズクローゼットへの需要が高まっているのです。

シューズクローゼットをプランニングする際、ここに何を収納したいのかをきちんと整理しておくことが大事です。

玄関の美しさを保つことが暮らしやすさの第一歩となることを忘れてはいけません。

シューズクローゼットに収納するものは靴だけとは限りません。

外出時に必要な上着、マスクやハンカチなどの小物を収められるようにしておくことで、スムーズに外出することが可能となります。ついつい忘れてしまいがちなマスクやハンカチが靴を履くのと同時に手に取ることができると、わざわざ室内へ入り、見つけ出す手間が省けます。

また、帰宅時は外出先で着ていた上着を、靴を脱ぐのと同時に収めることができることで、リビングにいつまでも脱ぎっぱなしの上着が散らかる状況を避けられます。

夏には帽子、虫よけスプレー、日焼け止め、冬にはニット帽、マフラーや手袋などをシューズクローゼット内で管理することで、外出時に便利です。

他にも、アウトドアグッツや趣味道具、部活道具など屋外で使用するものをシューズクローゼット内に収めたいという家庭もあるでしょう。

ゴルフバックやサイクリング用の自転車など屋外で楽しむ趣味をもっている人も多いです。

屋外で使用するものは室内に収めることができないため、シューズクローゼットで管理し、屋外で使用するものを安全に、安心して管理できるようにしておくことも求められます。

高価なものであってもシューズクローゼット内で管理できると安心です。

防災グッツなどを収めておくのもいいですね。

シューズクローゼットには、ウォークインタイプ と ウォークスルータイプがあります。

ウォークインタイプ

出入り口が1か所であり、玄関横に併設する物置部屋のようなタイプの収納をいいます。

壁面には可動棚を設け、靴をはじめ、必要な小物を収めておき、一部分にはレインコートや上着などを掛けられるようにハンガーパイプを設けておきます。

土間部分にはベビーカーやゴルフバック、部活道具などを収めておくことができます。

普段使用する靴をここに収めてしまうと、わざわざ玄関土間をおりて靴を取り出さなければなりませんし、玄関に並べると靴が目に入り生活感を与えてしまいます。

シューズクローゼットとは別にコンパクトな靴箱を設置しておいたり、玄関部分の床下を凹ませ、この凹み部分にいつも使用する靴を収めておけば、スッキリとした印象を保つことができますし、靴の出し入れもスムーズです。

ウォークスルータイプ

玄関からシューズクローゼットへ入り、シューズクローゼットから室内へ上がれるように動線を確保したタイプの収納をいいます。ウォークインタイプは行き止まりのシューズクローゼットとなりますが、ウォークスルータイプは行き止まりが無く、スムーズな動線が得られます。

動線のスムーズさを得られる一方で、人が行き来するためのスペースを確保しなければならないため、ウォークインタイプに比べて収納力が落ちてしまいます。

ウォークインタイプ同様に収納するものや靴の量に合わせて可動棚を設けておいたり、土間収納スペースを確保しておきます。

帰宅時は屋外で使用したものをきちんと収め、さらには履いていた靴をしまい、そのままスムーズに室内へ入れるため、玄関部分に脱ぎっぱなしの靴、さらには屋外で使用したものがいつまでも散らかる状況を避けやすくなります。

玄関部分に靴箱を設置する必要もありません。

玄関からウォークスルーシューズクローゼットを抜けて、洗面室へ直行できるような間取りにしておけば、帰宅時スムーズに手洗いうがいが行えます。

新型コロナウィルス感染症が拡大する中において、帰宅時いかにスムーズに手洗いうがいをできるようにするかということは、家つくりにおいて重要なポイントの一つとなっています。

それだけに、玄関スペースにコンパクトな手洗いスペースを設けるケースも増えています。

シューズクローゼットから洗面室へ直行できる間取りにしておくことで、セカンド洗面台を設ける必要もありませんし、帰宅すると同時に手洗いうがいが行えて、家族の集まるリビングに菌を持ち込みにくく衛生的といえるのです。

収納力だけに注目しておくのではなく、いかに収納したものを取り出し、利用しやすくしておくかということが大事となります。

さらには玄関部分だけを切り離して考えるのではなく、玄関から室内への動線まで意識することで、暮らしやすさの質を高めることにもつながるのです。

窓や換気扇、コンセントの設置も忘れずに!

汗をかいた靴、雨に濡れたレインコートなどを収めるシューズクローゼットは、ニオイや湿気対策も必要です。

窓や換気扇を設けておき、気になるニオイがこもらないようにしておいたり、天井にナノイー発生器を埋め込み脱臭するなど対策をとることで玄関を衛生的に保つことができます。

しっかりと換気することで湿気やカビも一緒に出ていきます。換気も心がけ、安心してものを管理できるシューズクローゼットにしておくことが大事です。

また最近では電気自転車を利用する学生が増えています。

そして、濡れた靴を乾かすために靴乾燥機を使うケースもあります。そのためシューズクローゼット内にコンセントを設けておき、自転車のバッテリーの充電や靴乾燥機を利用しやすくしておきましょう。

細かい部分も考えていきましょう!

上着や帽子をシューズクローゼットで管理する場合、ここに全身をうつす鏡を取り付けておけば、外出する前にはきちんと身だしなみをチェックすることができます。

宅急便の受け取りは玄関で行うため、印鑑やサイン用のペンも玄関で管理しておくと便利です。

また、鍵を玄関で管理するケースは多いです。

無造作にポイっと靴箱の上に置いたり、棚に置いたりすることは多いでしょう。

しかし、セキュリティ面に配慮するのであれば、できるだけ目に触れない場所に管理しておくといいのです。シューズクローゼット内の壁面にフックを取り付けて、どこにどの鍵があるのかが一目で把握できるようにしておけば、外出時や帰宅時サッと取り出したり、しまったりできるので便利です。シューズクローゼット内で管理することでお客様に鍵を見られてしまう心配もなくなり安心です。

まとめ

リフォームでシューズクローゼットを希望する家庭も多く、玄関は住まいの中枢であるといっても過言ではありません。

家族が毎日快適に出入りできる玄関、急なお客様でもスムーズに対応できる美しい玄関を意識して、靴や屋外で使用するものをきちんと整理整頓できるシューズクローゼットにしておきましょう。

ただ美しい玄関を保てるだけでなく、住まいへの架け橋となるように動線のスムーズさにまで意識することで、暮らしやすさがワンランクアップします。

玄関をプランニングする際には収納力と動線に注目し、よりよい第一印象を与えられる玄関にしておきたいものですね。