まず住まいづくりでこだわったのは、生活空間にモノを置かず、いつでもすっきりと暮らせる収納力。玄関ドアを開くと、左手には奥行のあるシューズクローゼットを配置。「お友だちが遊びに来ても、玄関まわりの散らかったモノをさっと片付けられるのが便利。扉を締めれば目隠しにもなるし、子どもの自転車も置けるので雨に濡れなくてすむんです」と奥様。とくにクローゼットをご希望されていたのはバス釣りが趣味のご主人。「室内でも準備ができるし、これまで置き場所に困っていた道具もしっかり置ける(笑)。これで堂々と釣竿が並べられます」と嬉しそう。また、ひと目でわかるオープン棚にはずらりとご家族の靴が並び、上着やベビーカーを1ヶ所にまとめたクローゼットはお出かけの準備にも使い勝手がよさそうです。
そして「なるべくムダな空間を作らないように」配慮したシンプルな玄関ホールでアクセントになったのは、青いタイルをあしらった横長のニッチ。奥様のセンスでホールを飾るのが楽しくなりそうなニッチの壁面には間接照明をプラスし、穏やかにこぼれる灯りがご家族の帰りを迎えてくれます。
そして住まいづくりでいちばんこだわったリビングへ。伸びやかに広がる勾配天井には杉を、床には落ち着きのあるオークを使い、白い漆喰の壁が映える木のぬくもりに包まれています。また奥様の選んだバーチカルブラインドのレール部分をボックスで隠し、間接照明を設けたのはサラダホームのアイデア。あえて天井に照明を設けず、リビングの両端に設けた間接照明で明かりを灯す演出は、空間をすっきり見せるだけでなく、夜にはゆっくりリラックスできる効果を生んでいます。またテレビ側の背面には、「なるべくリビングに家具を置かず、広々と暮らしたい」という奥様のリクエストのもと、引き戸で目隠しをした収納スペースを確保。片付け上手になるポイントは、まいにち使うものや散らかりがちになるモノを、いつでもサッと片付けられる“身近な場所”に収納スペースを置くこと。まいにち着替える幼稚園の服や、お子さんの大好きな絵本など、ハンガーラックや本棚を使って片付けることを習慣にすれば家事の時短にもなりそうです。
そして奥様のお気に入りは、リビングダイニングを見渡せる対面式キッチン。ご家族が並んで立てるゆとりの広さは、お子さんたちもすすんでお手伝いができそう。リビングから見えないようキッチンの手元を隠すカウンターのニッチもオシャレなアクセントになりました。
キッチンから短い動線で結んだ洗面室・浴室には、庭からも出入りできる勝手口を設け、土間のあるランドリールームを配置。「共働きだから室内干しができるのは便利。子どもたちが汚して帰ってもそのまま浴室に行けるのが便利なんです」。またリビングから見えないよう壁面収納も充実。ここでも、使いたい場所でいつでも片付けられる工夫が生かされています。
「友だちの子どもが遊びに来ても、リビングが広いからのびのび遊べるし、ママ友も『オシャレで、平屋づくりもいいね!』って褒めてくれるのが嬉しい(笑)。シンプルだからこそ、いつでもキレイにしたくなるおうちなんです」と奥様。お気に入りのおうちで、ご家族の成長にあわせて柔軟に変化する住まいづくりは、まいにちをイキイキと彩る暮らしが生まれていました。
これからも末永くよろしくお願いします。